タイミング


朝、母親の電話で起こされる。
ずっと電話しているのに起きないと罵倒されてから、伯母が昼までもたない事を聞く。
「もういい」と言われたが行くと言って電話を切った。

バイクで出るしたくしながら仕事でヘトヘトにされてることに頭に来た。

R16から全開だった。でもクールに行け、クールに行けと念じ続けて走った。
30分程でお茶の水の大学病院まで行けたが、病室が解らない。
なんとかICUまでたどり着いたが、着いたところで伯父さんと従兄弟が退出してくる所だった。
来てくれて有り難うと声かけられたが、「ええ」としか返せなかった。

どんなに急いでも、がんばっても間に合わない事がある。
人生のタイミングなんだろうが、そうする事は無駄ではないさ。
言い聞かせてた。

解剖に入る前に30分ほど安置所で線香をあげた。
顔見たらやっぱりこらえられんかった。
綺麗な顔して寝てるようにしか思えなかった。

解剖が始まるところでお暇させていただいた。
こういうときは気を遣わせない方がいい。

病院を出て母に電話。間に合わなかったけど綺麗な顔してたと伝えた。
よかったと答えてくれた。
25日が通夜で翌日告別式になるだろう。


夕方、梶原レーシングのクリスマスパーティーへ参加。
いつものメンバーがなんやかんやで30名ほど。
彼女に奥さん、子供もまぜこぜでガヤガヤ。
楽しくさせていただいたが、
ヒサヒロさん(マユミさんの旦那)が会社の部下の女の子を数名連れて来て、
「ほらほらこっち来て自己紹介して」
気を使っていただくのは嬉しかったが、さすがに気分じゃないよ。
早々に席返させていただいた。

ちょっと引いた所からパーティー風景眺めるとバイクに乗っていて本当によかったと思った。
帰り際の挨拶は「暖かくなったらね」
しばらくライダーは冬眠に入る。